しまぐらし ~事務屋の日記~

霞が関で国家公務員を務めていた事務屋さんが、ひょんなことから島に移住していろいろと思うところを書き連ねていきます。

四万十とおわの新管理者は二番手に決まったんですね

なんかまたアクセスが増えてるな~と思ったら、新しいニュースがあったんですね。

道の駅「四万十とおわ」新管理者に 高知県四万十町議会可決 ドラマ社運営3月まで
https://www.kochinews.co.jp/article/151760/

>町は「再公募や直営も視野に入れて継続策を検討する」としていたが、募集要項の規定に基づき、基準点をクリアしていたとおわ社を新たな候補者に選定。この日の臨時会に議案を提出した。

え~?
選定委員会が役人ばっかりだから「選考過程の公平性に疑義がある」ということで四万十ドラマが選出されたけど否決した、ということだったんだから、2位の者が基準点をクリアしてても、それってやっぱり「疑義がある」んじゃないの?

やっぱり、委員会の構成からやり直さないとおかしいと思いますけれども。
その辺のロジックはどうなってるんでしょうか?

 

なんか、他人事だけど他人事じゃないよな。
お金を稼いでも、人の交流が増えても、結局は「気に入らねえ」と思われたら潰されちゃうんだもんね。
「葉っぱビジネス」も「ごっくん馬路村」も随分稼いで成功事例って言われてるけど人口は減ってるし、地域おこしって何なんですかね。

NHKのニュースには悪意を感じることが多々ありますが

NHKの夕方のニュースで、例の着付け業者夜逃げ事件の被害者のコメントで「謝っても許さないですけど」とか言ってるのを流した直後、慰安婦問題のニュースを流すのはいかがなものかと思うよな。
何しろ韓国政府のコメントが「日本側に被害者たちの名誉や尊厳の回復と心の傷を癒やすための努力を続けるよう促す。被害者たちが望んでいるのは自発的かつ心からの謝罪だ」って。
たかが(と言っては悪いけれども)夜逃げ業者の犯行でも「謝っても許さない」と言ってるのにだよ。

道の駅「四万十とおわ」を四万十ドラマが指定管理する議案が否決された記事が湧いてるので追記

なんかアクセス急増でビビッておりますけれども、念のためもうちょっと詳しく追記しておきます。

わたくしは、畦地さんとはまったく無関係でございまして、四万十町のことも詳しいわけではありません。
ただ、地域おこし業界で働いているということと、元役人ということで、この手の騒ぎが気になって仕方ない、という立場ですので念のため。
そういったわけで、実際にこの騒ぎの中身も新聞報道と役場の公開情報以外には何も分かっていないのです。

さて、イチバン気になるのは、2位になったのはどんな業者で、何を考えて応募したのだろうか、ということですよ。
四万十ドラマは道の駅の成功事例として全国的にも有名だし、なにしろ道の駅とおわでの実績がしっかりしているので、公募とは言っても普通に考えたら対抗馬は出ないと思うんですよねえ。

思いつくパターンは3つあって、玉砕覚悟でお勉強のために挑んだのか、それとも何か勝てる採算があったのか、はたまた単純にアンチ四万十ドラマの人が無謀な戦いを挑んだのか。

玉砕覚悟だとしたら、負けた時点で収束するでしょうから、たぶんこれは違うのだろうと憶測。

とすると、何か勝てる採算があったのに負けたので、議員を使ってゴネている。
もしくは、アンチ四万十ドラマで挑んでみたら負けちゃったので、議員を使ってゴネている。の2パターンなのかなと。

そうすると、「勝てる採算」って何だったんだろう?もしくは、「アンチ四万十ドラマ」の原因は何なのかな?と。
しかし、審査結果では5項目を4勝1敗と、圧倒的な差が付いてるからなー。勝てる採算もあやしい気がしてきますよね。とすると、消去法では「アンチ説」が残るわけですよ。

これが、四万十ドラマがよそ者軍団だったら分からないでもないですよね。儲かるようになったらよそ者はお役御免だぜ、というのは分かりやすい構図。
でも、畦地さんってUターンに人ですものねえ。せっかく地元に帰ってきてくれて、こんなに盛り上げてくれている人を追い出そうとするのか、、、恐ろしいことだ。


いや、少し見方を変えて、なんで議会が否決したのか、ということを考えてみる必要もあるか。
つまり、2位の業者がゴネた訳じゃなくて、単に議会が自律的に否決した、という可能性もあるんです。

新聞記事のとおり、審査委員会の構成が偏っているので認められないのか、はたまた新たな人材育成云々なのか。
前者だとしたら、かなりまともな議論だ。つまり、同じ業者に10年以上継続して管理させるというのは、役人と業者の間で癒着のおそれがある、と言うか、おそらくもうべったりなのだろう。
良し悪しは別として、役人としては四万十ドラマ以外に考えられなかったのだろうし、四万十ドラマ側も当然勝てると思っていただろうし。
その油断を突く格好で、議会が待ったをかけた。だとしたらかなりマトモな議会だと思う。うらやましいくらいだ。

一方、後者の「人材育成云々」だとしたら、これは議会が自律的にやってるかどうか非常にあやしい。議員本人か支持者かは分からないけど、アンチ勢力から推されて嫌がらせをしているだけという可能性が見えてきますよね。

最近、地方議会のダメニュースが多いから、この手の報道に触れると後者の方を連想しがちですけれども、現時点の情報ではどっちとも判断付かないですよねえ。

そもそも、指定管理制度って慎重に運用しないとこういうことになりますよね。
つまり、
・安定的に運用しようと思ったら、官業の癒着に繋がりやすい(役人は実績のある現行業者に任せたがる)
・公設民営だから、業者は少ない負担で運営を始めることができるので、儲かるようになると外野から恨みを買いやすい
という、指定管理制度のメリットとデメリットが一気に噴き出した、ということなのかもしれませんね。

いずれにせよ、続報を待ちたいと思います。

四万十ドラマが継続するはずの道の駅「四万十とおわ」の指定管理議案を議会が否決したそうで

香ばしいな~
https://www.kochinews.co.jp/article/146455/

議会の言っている否決理由は主に3つ。

1.審査委員9人全員が四万十町幹部であること
2.応募者じゃない人がプレゼンに同席した
3.(四万十ドラマ社以外の応募者が出たことは)新たな人材育成の好機であり今回の指定は容認できない

ほほう。
1は役場のチョンボですよね。

2は、、、どうでもいいような気がしますが。

3はちょっと深刻。

こんなこと言い出したら、指定管理でうまい商売ができるようになったら、もう継続して商売をさせてもらえなくなるんですか?ということになりますものね。

っつーか、指定管理者の選定項目を見ると、
・利用者の平等な利用の確保及びサービスが図られるものであること。
・公の施設の効用を最大限に発揮するものであること。
・公の施設の適切な維持及び管理並びに管理に係る経費の縮減が図られるものであること。
・公の施設の管理を安定して行う人員、資産その他の経営の規模及び能力を有しており、又は確保できる見込みがあること。
・その他町長等が別に定める事項
の5つなんだから、「新たな人材育成の好機」なんて言われてもねえ。

審査結果をみると、この5項目のうち4項目で四万十ドラマが勝ってるみたいだし、やり直したところでひっくり返ることはなさそうですけどね。
http://www.town.shimanto.lg.jp/data/fd_210m79kip58jie/downfile1326365835.pdf

市は直営化も考えてるらしいけれども、そんなことしたらうまくいってる商売がグズグズに崩れちゃうんだから、委員会の構成を見直した上で再公募して、四万十ドラマにもう一度応募してもらうしかないですよね。

協力隊も引き続き募集してるけど、結局、うまい商売ができるようになったら追い出されるんでしょう?って感じがしますよねえ。
いろいろ心配ですね。

今年のアイランダーも楽しかったというはなし

さて、今年も無事にアイランダーが終わりまして、日本中が冬へと突入しているわけですが。

毎年恒例となっているアイランダー前日の「離島サミット」から参加させていただき、たいへん楽しい3日間でした。

 

離島サミットの登壇者が、旅館のコンサル・元協力隊・水産系の教授という3人ということで、元協力隊が立ち上げ・水産系の博士と修士がいて・民泊推進中の弊社としては、ほとんど新しい知見は無かったというのが正直な感想なのですが、さすがにそれはアンケートに書いても仕方ないのでもうちょっと当たり障りないことを書かせていただきました。

 

ところが、某司会者様のいたずら心から、何か質問するように求められてしまい、せっかくだから少しでも参考になればということで件の発言をさせていただいたのでしたよ。

いまいちちゃんと発言できなかったような気がするので、もう一度まとめてみました。

 

お話の柱は、観光で大事なのは宿泊だということで、某国民宿舎をリノベーションして成功した事例が紹介されまして。公演のスライドの中では「ゲストハウスや民泊と比べると、旅館の方が経済波及効果が高い」と書かれているけれども、経営がうまくいっていない国民宿舎のような物件があるとは限らない。と言うよりも、ほとんどの離島にはそんな都合の良い物件は無いので、仮に経済効果が高いとしても参考にできないのではないかと思ったわけです。

例えば対馬の場合、リノベーションどころか今年初めに東横インができたわけです。ビジネスホテルに泊まれば夜は地元の美味しい食べ物を食べに行きたいところですが、地元の人に外食する文化が無いので、街に地元の美味しい食べ物を提供する店が少ない。

それに比べたら、農村民泊ならお金を掛けずに開業することができるし、その島の美味しい食事を食べることができるし、どうせ家は広いんだし、トレッキングとかシーカヤックとか釣りとか乗馬とか、ここでしかできない体験をたくさん提供することができる。

このように考えると、旅館のリノベーションや新築よりも、民泊を増やす方が現実的だし、経済波及効果が少ないとも思えないのです。

(っつーか、どのような根拠から波及効果の多寡を測っているのか知りたいところだったのですが、さすがにそれは心象が悪くなりそうなので控えましたが)

 

ともあれ、離島はみんな仲間でみんなライバルなのです。

がんばってまいりましょう。

衆院選2017:自民党の改憲公約について考える

そもそも与党と言うか現政権は、集団的自衛権の行使について、憲法学者が「違憲だよ」って言っているにも関わらず閣議決定したのでしたよ。それなのに、憲法学者違憲って言ってるから9条を変えます、と言っても説得力が無い。
ただ、野党が言ってることにも説得力が無いので、9条については争点にならないと思うのですが。

とは言え、与党の公約を見ると、もう一つ「参院比例区の合区解消」を挙げているのも気になるところ。
なんでこれがマスコミで騒がれないのかと不思議ですけども、これはスジの悪い問題ですよ。
だって、参院の合区については、最高裁が合憲って言ってますものね。学者がどーとかこーとかいうレベルじゃないんですよ。最高裁ですよ。

もちろん、最高裁が合憲って言っていても、それを止めちゃいけないというロジックはありませんよ。例えば「死刑」だって合憲ですけど、これを止めましょうという公約はあり得ると思いますけれども。
でも、憲法を改正して合区を解消しようと言うのは、かなり乱暴な議論ではありませんことかしら。

合区を解消しようと思ったら「参院は地域代表だから一票の格差は容認する(アメリカ上院方式)」か「ブロックごとの比例代表にする(衆院比例区方式)」か「一票の格差を解消できるように定員を増やす」が現実的だと思うけど、区割りとか定員は公職選挙法の問題だから、憲法改正項目に合区解消を挙げてるってことは、「参院は地域代表」って憲法に明記するってことですかね?

と思ってマニュフェストを見てみたら、「政治・行政改革」の項目に「都道府県が、歴史的にも文化的にも政治的にも大きな意義と実態を有している中で、二院制における参議院のあり方、役割を踏まえ、憲法改正等により、3年ごとの半数改選時に各都道府県から少なくとも一人が選出されるよう参議院選挙制度を改革します。」って書いてあるので、やっぱりアメリカ上院方式なんですかね?
ただこの項目、マニュフェストには書いてあるけど、J-ファイル(総合政策集)には書いてないのが気になるところ。
https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/manifest/20171010_manifest.pdf
https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/pamphlet/20171010_j-file.pdf

ついでに、マニュフェストには道州制の導入のことなんかも書いてあるので、希望の党なんかよりもよっぽど地方分権に踏み込んでるんじゃないかと思ったり思わなかったり。

クラウドソーシングが単純ワークのデフレを加速しているのだな

2ヶ月ほど、某クラウドソーシングでいろいろやってみて、悪いヤツって頭が良いよなと感心しております。

「ネットで検索して、ヒットしたページの情報を集めろ」

みたいな作業を1件で1円で大量にやらせてるやつとか、検索エンジンを誤作動させるのが目的なんだろうな。SEOと言えばそうなんだろうけど、そこまでやるか!って感じで。

他にもいろいろ見えてきたので、後日まとめてみたいと思っております。