しまぐらし ~事務屋の日記~

霞が関で国家公務員を務めていた事務屋さんが、ひょんなことから島に移住していろいろと思うところを書き連ねていきます。

道の駅「四万十とおわ」を四万十ドラマが指定管理する議案が否決された記事が湧いてるので追記

なんかアクセス急増でビビッておりますけれども、念のためもうちょっと詳しく追記しておきます。

わたくしは、畦地さんとはまったく無関係でございまして、四万十町のことも詳しいわけではありません。
ただ、地域おこし業界で働いているということと、元役人ということで、この手の騒ぎが気になって仕方ない、という立場ですので念のため。
そういったわけで、実際にこの騒ぎの中身も新聞報道と役場の公開情報以外には何も分かっていないのです。

さて、イチバン気になるのは、2位になったのはどんな業者で、何を考えて応募したのだろうか、ということですよ。
四万十ドラマは道の駅の成功事例として全国的にも有名だし、なにしろ道の駅とおわでの実績がしっかりしているので、公募とは言っても普通に考えたら対抗馬は出ないと思うんですよねえ。

思いつくパターンは3つあって、玉砕覚悟でお勉強のために挑んだのか、それとも何か勝てる採算があったのか、はたまた単純にアンチ四万十ドラマの人が無謀な戦いを挑んだのか。

玉砕覚悟だとしたら、負けた時点で収束するでしょうから、たぶんこれは違うのだろうと憶測。

とすると、何か勝てる採算があったのに負けたので、議員を使ってゴネている。
もしくは、アンチ四万十ドラマで挑んでみたら負けちゃったので、議員を使ってゴネている。の2パターンなのかなと。

そうすると、「勝てる採算」って何だったんだろう?もしくは、「アンチ四万十ドラマ」の原因は何なのかな?と。
しかし、審査結果では5項目を4勝1敗と、圧倒的な差が付いてるからなー。勝てる採算もあやしい気がしてきますよね。とすると、消去法では「アンチ説」が残るわけですよ。

これが、四万十ドラマがよそ者軍団だったら分からないでもないですよね。儲かるようになったらよそ者はお役御免だぜ、というのは分かりやすい構図。
でも、畦地さんってUターンに人ですものねえ。せっかく地元に帰ってきてくれて、こんなに盛り上げてくれている人を追い出そうとするのか、、、恐ろしいことだ。


いや、少し見方を変えて、なんで議会が否決したのか、ということを考えてみる必要もあるか。
つまり、2位の業者がゴネた訳じゃなくて、単に議会が自律的に否決した、という可能性もあるんです。

新聞記事のとおり、審査委員会の構成が偏っているので認められないのか、はたまた新たな人材育成云々なのか。
前者だとしたら、かなりまともな議論だ。つまり、同じ業者に10年以上継続して管理させるというのは、役人と業者の間で癒着のおそれがある、と言うか、おそらくもうべったりなのだろう。
良し悪しは別として、役人としては四万十ドラマ以外に考えられなかったのだろうし、四万十ドラマ側も当然勝てると思っていただろうし。
その油断を突く格好で、議会が待ったをかけた。だとしたらかなりマトモな議会だと思う。うらやましいくらいだ。

一方、後者の「人材育成云々」だとしたら、これは議会が自律的にやってるかどうか非常にあやしい。議員本人か支持者かは分からないけど、アンチ勢力から推されて嫌がらせをしているだけという可能性が見えてきますよね。

最近、地方議会のダメニュースが多いから、この手の報道に触れると後者の方を連想しがちですけれども、現時点の情報ではどっちとも判断付かないですよねえ。

そもそも、指定管理制度って慎重に運用しないとこういうことになりますよね。
つまり、
・安定的に運用しようと思ったら、官業の癒着に繋がりやすい(役人は実績のある現行業者に任せたがる)
・公設民営だから、業者は少ない負担で運営を始めることができるので、儲かるようになると外野から恨みを買いやすい
という、指定管理制度のメリットとデメリットが一気に噴き出した、ということなのかもしれませんね。

いずれにせよ、続報を待ちたいと思います。