しまぐらし ~事務屋の日記~

霞が関で国家公務員を務めていた事務屋さんが、ひょんなことから島に移住していろいろと思うところを書き連ねていきます。

「長崎ランタンフェスティバル」への補助金を廃止するかと思ったら継続するんですってよ

昨年末、長崎県が、これまで補助金を交付していた5つのイベントについて、財政難を理由として2019年度で廃止するという方針を打ち出したのでした。

そのあたりの経緯は長崎新聞の記事に出ておりますが、
>県は2000年度に「県21世紀まちづくり推進総合補助金」を創設して以降、両市を通じて毎年、5イベントの運営費を補助。14年度は計約3200万円を補助したが、本年度は約1200万円にとどまり、来年度は600万円に縮小する見込み。県は今年2月、来年度限りで補助金を廃止すると両市に通知していた。
>背景には県財政の厳しさがあり、県観光振興課は「大きく成長したイベントなので補助金なしで運営する手だてを検討してほしい」としている。

ということのようです。

https://this.kiji.is/450318023049102433

たしかに、今年度は600万円の補助予定だったようですが、Wikipediaには『2008年には行政からの拠出金と各所からの協賛金の合計が1億円を上回った』って書いてあるので、廃止してもそれほど大きな影響は無さそうな気がしますけれども。

ところが、開催が近づくにつれて反発が大きくなってきたようで、ついに
長崎県は今年の「ランタンフェスティバル」では、明かりをともした風船を空に飛ばす「スカイランタン」の取り組みが初めて行われることに着目して、補助金を維持する方針を長崎市に伝え、今年度も昨年度並みのおよそ600万円を交付する方向で調整を進めています。

と、方針転換したのだと。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190129/5030003117.html

それってすげえ変じゃねえ?

財政難だから補助は止めようということになって、急に止めるんじゃなくて平成26年度から徐々に減らしてきたのだと。
それが急に「スカイランタンに注目して補助金を維持」って。何だよそれ。

新しい取り組みとして、スカイランタンだけ補助するなら分からないでもないけど、そもそも補助打ち切りの理由は『財政難』で、「大きく成長したイベントなので補助金なしで運営する手だてを検討してほしい」って言ってたんじゃねえの?
じゃあ他のイベントも、何か新しいイベントを組み込んだら補助し続けることになるの?
くだらね~

で、県庁の説明は
長崎県観光推進課は「新たな取り組みにより、集客増も見込まれることから補助金を維持する考えだ。新年度以降も同じ方針で臨みたい」と話しています。

あたりまえじゃんねえ。
集客増を見込むから新しいイベントを組み込むんだよ。
それを理由に補助を維持するって、全然理由になってねえよ。
ほんっとにダメな県庁だな。

そんなことだから財政難が解消しねえんだよ。