しまぐらし ~事務屋の日記~

霞が関で国家公務員を務めていた事務屋さんが、ひょんなことから島に移住していろいろと思うところを書き連ねていきます。

パラリンピックの位置づけがよく分からない件について

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東京パラリンピック馬術でメダル候補と思われていた選手が、障害程度が改善して「健常者」と判定されたので、パラリンピックには出場できなくなったというニュース。
本文が全て読めないので正確なところは分からないのですが、どうやら選手本人は不満を持っているようで。

えー?

と言わざるを得ない。
パラスポーツの意義って、元々スポーツに取り組んでいた人が事故や病気で障害が残ったような場合でも、またスポーツに取り組みやすいようにスポーツの環境を整えましょうとということで、その上で、ただスポーツを楽しむだけじゃなくて大きな目標を持てるように世界選手権とかパラリンピックをやってるんじゃないのかしら。

とりわけ、この選手も元は健常者のアジア大会で銀メダルを取れるような人だったのが、乗馬クラブで馬の手入れをしているときに怪我した、ということで、パラスポーツがあってよかったよねと思うのですが。

そもそも、パラスポーツの競技としての評価はすごく難しい。
競技の種別だけではなく、障害の程度によって出場クラスが決まる。
傷害の重かった人が、障害の程度が軽くなれば出場クラスが変わるし、その「障害が軽くなる」ことは喜ばしいことなんじゃないかしらね。
クラスが変わると出場できなくなるかもしれないから障害が重い方が良い、などという考え方は不健全ではなかろうか、、、

百歩譲って、障害の程度がそのままの方が良い、と考える人がいたとしても仕方ないけれども、健常者がパラリンピックに出たいがために障害を負いたいと思うのは絶対に不健全であることは間違い無いわけで、だとしたら、パラリンピックに出られなくなるから健常者として認定されるのが残念だとか言うのも不健全だと思うけどねえ。