しまぐらし ~事務屋の日記~

霞が関で国家公務員を務めていた事務屋さんが、ひょんなことから島に移住していろいろと思うところを書き連ねていきます。

例の魅力度ランキングは相変わらずクソだから相手にしないのが一番いいと思う

何事も、言ってもらえるうちが華だな~と思うことが多い昨今ですが、何も言わないと承認しているのと同じことだ、とも言われるのでやきもきしていたのですが。
 
あれですよ、例の魅力度ランキングの騒動。
 
そもそも『ブランド総研』を名乗る会社が「あなたの自治体は魅力度低いですよ」って言ってること自体がおかしいよねえ、とか、それってマッチポンプじゃねえ?とか、ただのイジワル総研じゃん、などなど思うところは多いのですけれども。
 
最下位に輝いた茨城県知事が「そんなの関係ねー」と歯牙にもかけないスタイルで、これが正解だと思うんですけど、山本一太さんのように真面目な人が空回りしているかのような空気感もいかがなものかと思いますよねえ。
そんな真面目な群馬県さんが、知事会見で分かりやすい検証結果を発表してくれまして。いろいろ並べてるんですけど、この表が一番よかった。
 

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令和3年7月15日(木) 山本一太群馬県知事 定例記者会見資料より

https://www.pref.gunma.jp/contents/100209970.pdf


要するに、五段階評価で上から2つの「魅力ある」だけ加点して、「どちらでもない」以下の3つは0点という、、、変ですよね。
そもそも、5段階がおかしい。「どちらでもない」って何だよ?
 
こういうときは4段階にして「魅力ある(+2)・ややある(+1)・ややない(-1)・魅力ない(-2)」として、「知らない(0)」を加えたほうが実感に近いですよね。
それでもなお、住んだことがある地域とない地域、数回訪れたことがある地域と毎月訪れる地域では評価の重さが違ってくるよねえ、とか。
ともあれ、こういう妙な加点をしているので、上位の方は差がつくんだけど下位の方はドングリの背比べになっているようです。

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つまり、下位の方の焦っている自治体に対して営業をかけやすいランキングになっているという、さもありなんのうまい商売ですよねえ、と思うことしきりです。マッチポンプ以外の何物でもないよなと。
 

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ただ一つ、群馬県の検証で同意できないのが「理由1」の部分。

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魅力度の評価が「魅力があるか」だけではおかしいと主張してますけど、これは的確な評価の仕方と言っていいのではなかろうか。
問題は、この調査にはもっといろいろな項目があって、魅力度はその中のひとつにすぎないということ。

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調査概要(地域ブランド調査2021)より



だけど、「魅力度」しか注目されないので、ニュースを見た人はいろんな項目を合成した上でのランキングだろうと思うけれども、実はそうじゃないというところが不幸ですよねえ。
 
まあいずれにしても、こんなマッチポンプ屋さんは無視しておけばいいんじゃなかろうかと思っております。