しまぐらし ~事務屋の日記~

霞が関で国家公務員を務めていた事務屋さんが、ひょんなことから島に移住していろいろと思うところを書き連ねていきます。

ちゃんと6回分打てるような注射器を確保するべきだよね

 小瓶一本につき6回分とされているファイザーのワクチンが、日本の注射器だと5回分しか使えない理由が、日本の注射器は針が交換しやすいようになっていてワクチンの液が注射器の中に少し残ってしまうからなのだという説明。

 海外で使われている注射器は、針の交換はできないけれども中の液がほとんど残らないような作りになっているんですって。

www3.nhk.or.jp

 

 このまま針の交換がしやすい注射器でワクチン接種を進めると、小瓶一本につき1回分のワクチンが廃棄されることになる。つまり日本人一億人が接種するなら2億回摂取することになるので、4000万回分が無駄になるということですよ。

 

 そんなことが国際的に(倫理的にも)許されるのかしらねえ。

 

 世界中でワクチンが足りないと奪い合いになっていて、先進国は自国民の分を早めに確保できているという状況だけれども、先進国だけがコロナに打ち勝ったとしても、他の国でコロナが蔓延している限りいつ変異種が生まれるかわからないという状態が続くことになるわけで、その変異種に足して既存のワクチンが効果がないとしたら、またパンデミックに戻ってしまうのではなかろうか。いや、なるよ。

 

 だから『先進国ばかりがワクチンを買い占めてはいけない』という話はただの綺麗事ではなくて、やっぱりなるべく全世界が等しく同時にワクチン接種を進めていかなければいけないということなのだな。

 

 そう考えたら日本も、「5回打ったら1回分破棄することになる」なんて急がずに、ちゃんと6回分打てるような注射器を確保しなければならないのだろうな、という話。

 

 新しい感染症のために超速でmRNAワクチンを開発できたくらいだから、注射器の製造なんて簡単でしょうよ。下町ロケットだの下町ボブスレーだのって言ってたじゃんねえ。